2026年1月1日から、建築物だけでなく工作物についても、有資格者による石綿の事前調査が義務になりました。建築物用の資格では工作物の調査ができないため、これまで対応できていた業者でも新たに人を確保する必要があります。何が変わったのかを整理します。
石綿障害予防規則の改正により、2026年1月1日から工作物の解体・改修工事でも、有資格者による事前調査が義務になりました。時系列で見ると次のようになります。
| 施行日 | 内容 |
|---|---|
| 2022年4月1日 | 事前調査結果の報告が義務化。請負金額100万円以上の解体・改修工事は電子システムでの報告が必須に |
| 2023年10月1日 | 建築物の事前調査は、建築物石綿含有建材調査者などの有資格者でなければ実施できないことに |
| 2026年1月1日 | 工作物についても有資格者による調査が義務化。建築物とは別の専用資格が必要 |
ポイントは、2023年10月の改正が「建築物」だけを対象にしていたことです。工作物はその時点では有資格者要件の対象外でした。今回それが埋められた形になります。
工作物とは「建築物以外の構造物」を指します。具体的には次のようなものが該当します。
工場やプラントを持つ事業者にとっては影響が大きい改正です。「建物ではないから対象外」という判断は、2026年1月以降は通用しません。
工作物の調査には「工作物石綿事前調査者」という資格が必要です。これは「一般建築物石綿含有建材調査者」とは別の、工作物専用の資格です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格名 | 工作物石綿事前調査者 |
| 受講の要件 | 工作物関連の実務経験11年以上、または大学の工学系卒業+実務2年以上などの実務経験者が対象 |
| 講習 | 2日間(11時間程度)。修了考査の合格が必須 |
違反した場合は直接罰が適用されます。行政指導や是正命令を経ずに、違反そのもので罰則の対象になるという意味です。
調査を省略した、資格のない社員に調査させた、報告を出し忘れた——いずれも罰則の対象になり得ます。発注者側にも届出の義務があるため、施工業者任せにしていると発注者が責任を問われる場面があります。
事前調査そのものは工事の規模にかかわらず必要ですが、結果を行政に報告する義務は、一定の規模を超える工事が対象です。
| 工事の種類 | 報告が必要になる規模 |
|---|---|
| 建築物の解体工事 | 解体部分の床面積の合計が80㎡以上 |
| 建築物の改修工事 | 請負金額が税込100万円以上 |
| 工作物の解体・改修工事 | 請負金額が税込100万円以上 |
報告は「石綿事前調査結果報告システム」からの電子申請が原則で、G-Biz IDのアカウント取得が必要です。規模が下回る工事でも、事前調査の実施と記録の保存(3年間)は必要です。
「これは工作物にあたるのか」「調査が必要なのか」という判断だけでもお答えできます。現地調査とお見積りは0円です。
制度の有無・金額・申請期限は自治体ごとに違い、年度途中で受付が終わることもあります。
物件の所在地と種別を教えていただければ、使える制度をお調べしてお伝えします。